千駄木親子オーケストラとは。

1.始めたきっかけ
 2004年10月から活動を開始しました。
 音楽という複雑で奥深い芸術を身近に感じてもらいたいという思いから、家族、友達、地域の人達と、発表会でなく普通のコンサートを始めました。
 文京区立汐見小学校で、一つのクラスに弦楽器を演奏する生徒や家族が15人位いたことで、親子オーケストラを結成しました。

2.特徴
 基本的にモダン楽器の弦楽合奏ですが、バロック作品を演奏する際はチェンバロを入れたり、ピアノや多少の打楽器、管楽器などを入れたこともあります。
 これまで参加された団員の年齢は、小学1年生から60歳代くらいまでで経験年数にも非常に幅があり、お客様も0歳から90歳代まで様々です。大人だけの、または子どもだけの団体は他にもありますが、親子が一緒に合奏する団体は少ないと思います。合奏練習の間、お子さんが弾くのを待っているだけよりも、一緒に弾く方が楽しいのではと思うこともあります。お子さんと一緒に楽器を始めた団員もいます。親子が一緒にいる時間は長いようで短く、その間に同じ舞台に立った思い出は得難いものです。大人が伴奏して子どもにソロを弾いてもらうことも時々あります。ピアノ伴奏でなく本来の編成で協奏曲を演奏できます。また、ヴァイオリンを始めたい方のために、お試し用の楽器もご用意しております。
 お客様に年齢制限は設けておりません。未就園児でもお聴きになれます。赤ちゃんが乗り出して楽しそうに聴いていたということもありました。

3. 大切にしていること
(1)質の高い音楽を目指す。
(2)子どもと一緒に音楽を作り上げる。
(3)地域の皆様に喜んでいただく。
 演奏初心者も多い状況で聴いていただける音楽を創り上げることは、簡単ではありませんが、やり甲斐があります。楽器に初めて触れた人でも舞台に参加できるよう、できることを集めて音楽を仕上げていくことを心掛けています。このため、一つ一つの曲で、何が音楽を成り立たせているのかを突き詰め、素材から何を拾い上げていくかを考えます。難しすぎたら弾けないし易しすぎたら面白くないので、両立する曲を半年以上かけて選びます。編曲も沢山しました。
 ヴァイオリンやチェロには子ども用の楽器があります。サイズは小さいですが、大人用と同じ音域で演奏できますので、子どもと大人が同じパートを弾くことができます。これは、合唱や管楽器のアンサンブルでは難しく、弦楽器だけが可能です。子ども達にも十分弾けるような曲を入れたりパート譜を用意しています。
 年一回、地元である千駄木付近でコンサートを開催しています。新型コロナ感染症の拡大前までは、下町まつり、汐見小学校の夕涼み会、保育園などでも演奏していました。コンサートは、コロナ対策のため会場にあまり沢山のお客様がお入りいただけなかったため、ネットでも視聴できるよう配信を致しました。

4.選曲
 団員から弾きたい曲を募ります。弾いて、聴いて面白いかと難易度を考えて本番の2〜3倍の曲を検討します。実際に練習してみて演奏会に採用するか否かを決めていきます。
 ジャンルは限定せず、クラシック、バロック、ルネサンス、映画音楽、ポップス、アニメソングなど幅広く選んでいます。
 今までに演奏してきた曲は、50曲くらいあります。

5.練習で心掛けていること
 タイミング、リズム、音程、フレーズ、音色を合わせるなど、基本に力を入れています。言葉の持つリズム感を利用するなど、無理なく習得できる方法を探すよう努めています。
 基本的に合奏の練習を行いますので、楽器の弾き方までは教えていませんが、ヴァイオリンの方の個別練習のお手伝いも若干は行っています。
 子ども達が練習中に飽きて逃げ出すことがありますが、練習に来てくれることが大事ですので、無理強いはしません。なるべく飽きない曲を選んでいくように努めています。

6.指導者
 欧州や国内で弦楽器演奏の研鑽を積んだ経験豊かな複数の団員が行っています。